※こちらは佐川が阿部梨園に加わる(少し)前に取り組んだ事例です。厳密には佐川加入後の500件には含まれていませんが、紹介しておいたほうがいいと判断して追加します。

梨をプレーンなダンボール(いわゆる「ミカン箱」)に敷き詰めて販売するだけでは、どこの梨園でも見た目は大差ありません。価格だけの競争になりがちです。そこにオリジナル商品で認知向上やブランディング実現できれば、付加価値向上による収益増も期待できそうです。

今回の内容 Content

  • オリジナル商品を制作する

阿部梨園には現状、3種類の化粧箱があります。デザインに統一感がないのは、1つずつタイミングもコンセプトも別で作ったからです。知り合いのデザイナーさんにお願いして作ってもらったと聞いています。

アヴェーチェ、メルシー箱は高糖度の個体のみを厳選した糖度保証(#291)の商品でもあります。

ねらい Purpose

  • オリジナル商品で付加価値向上、単価向上
  • 農園のブランディング

今回の結果 Result

  • オリジナルで付加価値の高い、高単価の商品が販売できるようになった
  • 農園のブランディングにつながった
中の人

箱だとだいたい最低1,000箱のロットなので、それなりに売れる見通しが立たないと不良在庫になってしまいます。弊園の某商品は1,000箱作って、初年度に40箱くらいしか売れなかったので、25年かけて償却するのか…と絶望したこともあります。

今回の学び Learning

六角形の「アヴェーチェ」や「いざない箱」は珍しい形状なので、「六角形の箱の梨園」として認知されるようになりました。梨自体の外見は変えられないからこそ装いが大切です。

コツ Tips

よく考えて設計する

思いつきで作ってはいけません。デザイン代、型代、版代など、初期費用もそれなりにかかります。原価、部品点数、作業工数、保管スペース、耐久性、強度、重量、扱いやすさ、売上見込み…等を計算して、経済的に益があると勝算を掴んでから投資しましょう。梱包作業や売り方のことまで考えると、農産物の商品開発で実績のあるデザイナーや制作会社にお願いするのがおすすめです。

(例)株式会社MISO SOUP|株式会社ミソスープ – 株式会社 MISO SOUP
https://www.misosoup.co.jp/

発展 More

補助金を活用する

新商品の開発は、専門家派遣や広告宣伝費など、必要な費用を補助してもらえる場合があります。調べてみてください。

(例)6次産業化プランナー:農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/jinzai/index1.html

参考 Supplement

まとめ #292 オリジナル化粧箱
難易度 むずかしい信頼できる専門家の方と進めてください
費用 高コストきちんと設計しないと原価高になりがちです。しっかり見積もりましょう

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