阿部梨園では、畑ごとに100本前後の梨の樹があります。樹の配置は、農家の頭の中には入っていても、経験が浅いスタッフは畑の全体像もつかめません。

今回の内容 Content

  • 圃場図=梨の樹の配置図を作成する
  • 樹が植えられている行と列に名前を与え、座標のように扱う
    • 行:A、B、C・・・
    • 列:1、2、3・・・
  • A-1、B-4など、座標をもとに梨の樹にID(個体番号)を割り振る

一番複雑でヤバイ畑

過去の記事:いい感じな圃場マップの作り方、使い方:阿部梨園の変わるタネ(10) | 阿部梨園

マップ制作例

  1. Google Mapから圃場の航空写真をキャプチャする
  2. 圃場の外周をトレースする
  3. キャプチャした航空写真に、樹の配置を手書きで書き込む
    • 品種情報も
  4. 航空写真に座標軸を乗せる
    • できるだけ実体に即した間隔で作る
  5. 頑張って使いやすい地図になるように作る
    • 佐川はAdobe Illustratorで作成しました

苦労した点

  • 毎年更新が必要
    • 新しく植える樹もあれば、枯れる樹もあります
  • 多数品種が不規則で入り乱れている畑がある
  • 行と行、列と列の間に、新しい列ができる
    • 若木を密に植えて、後で間引くために0.5列、0.5行が発生します
    • ハリーポッターの「9と3/4番線」、、
    • ジョイント栽培の樹はどうしよ、、
  • 等間隔から外れる樹がある
    • 特に畑の外周
    • 位置と座標がずれるものは、導線を引いて便宜的に対応しました
  • 細部にどうしても歪みが生じる
    • どこかはズレて不整合が発生してしまうので、補正が必要でした

ねらい Purpose

  • スタッフ誰でも、圃場の全体図を把握できるようにする
  • 作業指示、引き継ぎ、作業記録などに樹のIDを反映させる

今回の結果 Result

中の人

はじめは白紙に、全くのフリーハンドで配置図を書いてきてもらったのですが、空間的にゆがみすぎて使えませんでした。Google Mapが神です。

作るのにはかなり苦労しました(↓)。何度も畑を歩き回って間隔を調整しました。

今回の学び Learning

樹のID管理が現場に浸透するまで時間はかかりました。慣れれば使い方の新しいアイデアも出てきたりして、管理作業のレベルを押し上げてくれました。

枝ごとの管理、実ごとの管理ができれば理想ですが、現実的ではないので残念です。

コツ Tips

手書きのまま運用する

方眼紙に手書きから始めてみるのがいいかもしれません。昔の技術書にも、丁寧な手書きの圃場図が書いてあります。下手にMicrosoft ExcelやPowerpointで作ろうとすると、骨が折れる割に使えるレベルに至らなかったりします。デジタルでちゃんとしたものを作りたい方は、デザイナーさんに依頼しましょう。

発展 More

樹ごとにQRコードのついているタグをぶら下げて、スマートフォンで個体ごとの作業履歴を残されている、青森のリンゴ生産者もりやま園さんがいらっしゃいます。機械化やIT化がなかなか進まない、露地の果樹栽培ではかなり先進的です。でも、このレベルが一般的になるくらいにならないと、多品目の生産性インフレに突き放されてしまうのではないかという危機感も感じています。

ICT活用によるリンゴ生産者ブランド構築事業 (857KB) – 弘前市

まとめ #057 圃場マップ
難易度 むずかしいかなり骨が折れます
費用 ノーコスト手作りなら費用はかかりません

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