枝を紐で縛る誘引作業で、梨の樹1本あたりの作業時間を目標設定(#166)することになりました。1秒単位にこだわって、作業を見直そうということで、まずは各工程ごとの所要時間を計測してみることにしました。

今回の内容 Content

  • ストップウォッチを導入する
    • 今ならスマートフォンの機能で十分ですね
  • 作業時間を計測する
    • 動作ごとの所要時間を計測する

ねらい Purpose

  • 作業時間の見直し、短縮化

今回の結果 Result

  • ストップウォッチを活用して作業時間を計測することができた
    • 各工程にかける時間配分の作業者による違いが明らかになった
    • NG !時間を計られていると、気になって逆に集中できないという感想があった
中の人

目標時間を設定すると、ゲーム感覚で燃える人もいます。目標時間を設定しないほうが、集中しながらのびのび作業できて成果が出る人もいます。メンバーの適性に合わせた施策を考えましょう。(苦手なことや嫌いなことに敢えて取り組んでもらうと効果的な場合もあります)

今回の学び Learning

トヨタ式などでも有名ですが、製造業では0.1秒の作業時間短縮にこだわって最適化を進めています。農業の現場も、製造業と同じ目線で作業を見直せば、効率アップできる余地は大きそうだと思いませんか。

コツ Tips

動作単位で計測する

闇雲に「スピードアップしましょう!」とだけ言われても、指示を受けた側は何をどのようにしていいかわからず困ってしまいます。動作単位に落とし込めば、「どの動作のどの無駄を排除できるか」「早い人が実践しているコツ」「望ましい標準作業時間」など、具体的な議論や具体的な改善策が浮き上がってきます。

作業を要素分解して、動作あたりの所要時間を計測してみましょう。例えば、梨の誘引作業は以下のように分解できます。

  1. 作業箇所を探す
  2. 縛り方を考える
  3. 紐を取り出す
  4. 紐を縛る
  5. 紐を切る

発展 More

メトロノーム

繰り返し作業でテンポを意識する場合、メトロノームが役に立ちます。探せばスマートフォンのアプリがあります。

ビデオ

作業を動画で撮影すれば、所要時間はもちろん、詳細な作業分析ができるようになります。これもスマートフォンひとつでできます。いい時代ですね。。

解説 Study

標準時間

一つの作業に要する標準的な所要時間を標準時間といいます。標準時間の見直しは業務効率アップに有効です。このときに標準的な作業内容を、標準作業として設定することが重要です。

「標準時間」とは何か?(前編) (1/5) – MONOist(モノイスト)

標準時間

標準化された作業に対して,平均的な作業者がその作業を完了するまでに必要と見込まれる時間をいう。生産や事務などの作業では,作業の流れを時間研究,動作研究によって分析し,作業の標準化を行う。次にこの標準作業に対して正味の作業時間プラス余裕時間を平均的な作業者にあてはめて標準時間を設定する。

出典: 標準時間(ひょうじゅんじかん)とは – コトバンク

参考 Supplement

まとめ #169 ストップウォッチ
難易度 かんたん
費用 低コスト

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